神保町テレビ吉田トーク 2010.7.4


吉田トークに行ってきた。
このライブは(阿部扮する)お笑いとは関係のないゲストを招いて吉田とトークする、というもの。
いつも通りまずは吉田が一人で少しだけ話す。

この日朝から営業で高崎に行ってきた。控え室とされているテントがあまりにも暑かったので、外へ出て木陰に佇んでいた吉田。
近づいてきた男性に人生で初めての声のかけられ方をした。
「あの、すいませんシュールな方ですよね?」
吉田は「はい」と答えたそうだ。
なんだかその会話もシュールだなあ、と思うのだった。
他にもチュートリアルまちゃまちゃと北海道へ営業に行ったときの話などもしていた。
そして「はい、持ち時間は終わりました」と言って今回のゲストを呼び込むのだった。

今回のゲストは次期代表監督。
青いジャージをハイウエストにして大きなメガネをかけた人間(もちろん阿部)が出てきた。
吉田が「今回、何の代表監督かは聞いていなかったのですが、格好からするとサッカーですか?」と尋ねると、
次期代表監督は「出来るだけやりたい」と答えていた。頼まれればなんでもやる、サッカーでも野球でも。
最終的に何の監督になりたいのか、と聞かれると「映画」だと断言するのだった。
「でも“代表監督”と言っているのに…」と吉田が踏み込めば、“監督”と聞いてまず思い浮かべるのは“山本晋也監督”だろう、だから映画監督が一番えらいのだ、と自分だけの理論を語るのだった。
阿部からはよく山本晋也の名前を聞く気がする。

次期代表監督は現在サッカーオランダ代表監督をしている。
はたしてサッカーはどれくらいの力量かといえば、小中高と体育でやっていた、とのこと。
それを聞いた吉田は「僕と同じです」と言っていた。
次期代表監督はいつも体育でディフェンダーをしていた。小中高の体育で意志を持ってディフェンスをする人間はなかなかいない。だから、自分はサッカーに自信がある、と力説するのだった。
それを黙って聞いたのち、吉田が「はい、うーん、なんというか、揚げ足をとらせない強さが…」と言っていたのがなんとも絶妙で可笑しかった。あはは。

今回も南アフリカが雨で練習がなかったので来ることができた。
吉田がサッカーは雨のスポーツでは?と言うと、南アフリカの雨粒は想像以上に大きいのだ、と説明していた。
オランダ代表メンバーに自分の言葉は通訳を通して伝えるが、選手達の言葉は一切聞かないという次期代表監督。*1

いずれは日本代表監督なのか?との問いには、頼まれればやる、と答えていた。
しかし優勝はしない。優勝してしまうと次の目標が無くなってしまう。決勝をPK戦で負けるとのこと。
PKをはずした選手はW杯アメリカ大会でのバッジョのような写真を撮られて、スターにしてやりたい、とのこと。

バッジョがはずしたその瞬間あの場にいたという次期代表監督。
「え、何者なんですか?」と驚く吉田に、コーナーフラッグを押さえる仕事をしていたと語っていた。
アメリカの土は固いので旗が上手く刺さらない。だから電話が来て
「お母さんいる?」「いません」「じゃあ、君、空いてる?」「空いてます」
という会話の末、押さえる仕事を引き受けたとのこと。緑のジャージで寝そべって旗を押さえていた。
それを聞いて吉田は「ああ、だから気がつかなかったんですね」と言っていた。

最終的には映画監督になりたい次期代表監督。
岡田監督も原監督もみんなもともとは映画監督になりたかった。妥協して他の監督をしている。
次期代表監督は自伝を撮りたい。体育でディフェンスをしているところから、アメリカ、南アフリカといろいろあるって、最後は現在の自分の顔で終わる。
カメラを自分の顔に向けるジャスチャーをする次期代表監督に「(カメラは)ハンディなんですか?」と吉田が聞いていて可笑しかった。

ゲストとのトークが終了し、阿部に戻って二人で反省をしていた。
阿部は「いつも全然思ったとおりに進まない」と嘆いていた。
いつも一応どのように進めるかプランを立てているのか!と驚いた。とっても行き当たりばったりに見える。ああ、でも思ったとおりに進まないということは、やはり行き当たりばったりなのか…。

そしてこのライブにきているお客さんはいったい何を考えているのか、と2人で不思議がっていた。この日は雨が降っていたのだが、阿部は自分だったらチケットがあっても雨だったらこんなライブには来ないと言っていた。
この後友達に会ったとして、「どんなお笑いライブに行ったの?」と聞かれたらなんと答えるのか。このライブの直後に死んでしまったら、天国でなんと言うのか、と自分達を見に来たお客に対してヒドイことを言っていた。
なんということを言うのだ!自虐どころじゃないぞ!と思いつつ、しかし本人達がそう言うライブでも、一定人数集められるのは、やっぱり面白いからだよな、と思うのだった。
みんな面白いから見に来るのだもの。それを判っているくせに、「ちょっとオカシイですよ」と言うのは、ファンに特別感を与えるためのサービスなんだろう、と思う。*2

色々面白いところがあって、笑いっぱなしだった。今回のように実在する人物の名前を使ったり出来る設定のほうが面白いような気がする。とても面白かった前々回の芸能事務所社長と同じくらい名作だった。

*1:なんだか不条理なことを監督が押し付けて、それにどうしても一言言いたいロッベンスナイデルが「???」と日本語で聞いてきた、という話がとても面白かったのだが、どうしてもその内容が思い出せない…。なんだったっけ?!

*2:ちょっと鼻につく