寅の微笑み、兎飛べ〜少し変わった全部変わるか,地に足なんて、つけてたまるか〜 2010.12.29,2011.1.6


寅の微笑み〜を観てきた。
前編後編の続きもので、1つでは話が通じない。後編は前編を観ていない人のために、ピクニック、ライス田所、かたつむり林が前説と称して説明していたが、やっぱり両方観てなんぼかな、という気がする。

前回の年末年始公演は話の内容に不満があったので、今回もあんまり好きではないかもなー、と思っていたのだがそんなことはなく、とっても楽しかったのだった。

前編は竹内にその親友の福田が(両方とも役名を忘れた)竹内の妹と福田が恋仲であることを打ち明ける、ということが主な話で、小さなコミュニティでの小さな話なのだった。それはとっても自然だし、どうということのないストーリーで楽しい。竹内の役柄はあまりにもいつも通りで面白味に欠けたけれど、福田の役は全然格好良くないところがいつもの福田の役と違ってよかった。*1

とっても言い方が悪いけれど、身の程に合った内容だった前編が面白かったので、後編で別世界の話が入り込んできちゃったらどうしようか、という懸念を持っていた。
その懸念の一番の原因である動物達(ジェントル、伊藤真奈美、若月亮)が実は劇団員だったことに、とってもホッとした。いつもこうならいいのに!

ストーリーは単純だったが、それがとってもよいと思うのだった。出演者にも脚本にも無理がなくて爽快だった。等身大の役柄と乙女チックな台詞にファンが求めているものを差し出そうとするオコチャの心意気を感じるのだった。
私は気づかなかったけれど、たぶん去年の年越し公演と結び付けられるところがあったり、何度も観る人用に細かいところに小ネタが挟まれていたりするのだろうと思う。
観る人が幸せになれるとっても楽しい劇だった。

*1:神保町花月の福田の役はいつもなんだか格好良いはずの役である気がする。