LLR福田がしゃべる〜鬼ヶ島軍団SP〜 2011.7.31

福田がしゃべるを観てきた。
福田がゲスト1人1人と15分ほど話す、それだけのライブ。今回は決まったときから楽しみにしていた。だってLLRと鬼ヶ島の競演ですもの!
ちなみに鬼ヶ島軍団とは、鬼ヶ島の3人とドランクドラゴン鈴木、北陽虻川、ニッケルバック早出の6人のこと。



和田(鬼ヶ島)
和田加入前の鬼ヶ島に会っていた福田。「単独やるから」と言われて、見にいったら1人が和田に変わっていたとのこと。「ああ、あの泥人形みたいなやつだろ?」と和田は簡単に言っていた。「お笑いってそう簡単に出たり入ったりしませんよ?」と福田が不思議がっていたが、人力舎はそうなのだ、とこれまた簡単に言うのだった。
鬼ヶ島の前はCUBEというコンビだった和田。それが解散して1人になり、和田戦車として1年ほど活動するも一回もウケず、シンガポールママというコンビになるもそれも1回もウケなかったとのこと。
福田は「都合2年間スベッていたわけですね?」と追い討ちをかけていたが、それでも「そうそう」と言って動じない和田の飄々とした感じが可笑しかった。
鬼ヶ島からいらないと言われたらどうするか?という話しで、「もうそうなったらヒモになるしかない」と言っていた。「鬼ヶ島が最後なんですか?」と福田が驚くと、すでにお笑いをはじめて7,8組のコンビを解消していてるから…もう…ねぇ…と言うのだった。
人力舎に入る前に太田プロお笑いセミナーというところにも通っており、そこでもコンビを組んでいたという話しから、お金の話しに…。
太田プロお笑いセミナーは15万円かかる。JCA(人力舎の養成所)は入学金60万円、そこを卒業して人力舎に残っていいということになったら人力舎に入るのに20万円かかる。*1
人力舎に入るには全部で80万必要ということにびっくりである…
それらは払ってきたにもかかわらず、とにかくお金がない、という和田。
福田が「いやー鬼ヶ島さんそんなことないでしょ!」と言うと、いや全然ないんだ!と先日の話しをするのだった。
「鬼ヶ島って楽しそうだよね」とよく言われるが、先日マシンガンズにもそう言われ、大川原が小一時間鬼ヶ島の現状を切々と言い聞かせたところ、「もう二度と楽しそうだなんて言わない」と改心したのだとか。
しかし吉本のギャラは少ないので、自分よりは稼いでいるに違いないと思っている福田。和田いわく、吉本はライブ数が多いので単価は安くても総額にすると多くなる、とのこと。それを福田風に言うと「大勝軒システム」
福田が自分と同期だというラバーガールの名前を比較対象として出すと、「そりゃあラバーさんですから」と自分の方が先輩にも関わらず、“さん”付けと呼ぶ和田だった。
福田に金額を予想させ、「17万」と答えると、「鬼ヶ島のMAXで14万だから!オレそのときバイトやめたもん」と憤る和田だった。
結局鬼ヶ島の月収を耳打ちで教えて、聞いた福田はあまりの少なさに(?)腰を抜かしていた。それを言った後、氷結をイッキ飲みする和田が可笑しかった。


早出(ニッケルバック)
これまで矢作につけてもらった芸名「理解構造」と名乗っていたが、最近本名の「早出明弘」に戻したとのこと。
地元が横浜中華街の早出は酔っ払って近所の占いへ行ったところ「理解構造」はあまりにも字画が悪いといわれたのだとか。
「早出ってどういう字?」と福田に聞かれて「仕事の早出、遅出の早出です。サラリーマンの頃は遅刻するとものすごく怒られました」と答えていた。そして「それ、名前関係あるの?遅刻すれば怒られるでしょ」とつっこまれるのだった。
字画が悪くて何か悪いことがあったのか、と福田が問うも、悪いことも良いことも特になく、ずーっと底辺にいるから分からないとのこと。
人力舎の底辺とはどこか?吉本の底辺はどこの劇場にもでられな人達。早出いわく人力舎の底辺は「和田さんです」とのこと。
月に10日ほどしか芸人の仕事がない早出は深夜の床掃除バイトをしている。そのバイトについて熱く偉そうに語る早出だった。「ポリッシャーは社員しか使えない」「セシルマクビーの床を掃除している」「モップを入れる」など。
ライブ以外にネタ合わせなどはしないのか、と福田。「相方とはすれ違いなんですよね…」と早出。相方の渡辺は実家がスーパーをしているので、朝から夕方までそれを手伝っている。自分は深夜バイトなので交わる時間がないのだとか。
福田「先輩として言わせてもらうけど、バイト辞めな」
バイトという会話の糸口が見つかってから2人の掛け合いがすばらしく面白かった。


大川原(鬼ヶ島)
福田とは昔飲みに行ったことがある。まだ他事務所の先輩とのかかわり全然なかった福田は他の芸人に「他事務所にも優しい先輩いるよ」と話したとのこと。
昔はもっと断絶されていた吉本とそれ以外の事務所だったが、最近は交流が増えてきた。それが嬉しくてたまらない大川原は更に吉本へ近づこうとしている。K-PROライブなどで、出演者に吉本の芸人の方が少なく所在なさげに楽屋のすみでたたずむ吉本芸人を見るとチャンスだと思って近づくと言っていた。
福田「僕はその最初の頃に毒牙にかかったわけですね…」
また大川原は「福田くん何回かに1回オオガワラっていうでしょ。オオカワラだから!あと、裏の香盤表も大河原になってたけど、大川原だから!こういうのがあると、まだまだ吉本じゃないなーと思うんだよね」と言って、「え?吉本入ろうとしてるんですか?」と福田に驚かれるのだった。
また、大川原は、内緒なんだけど…今年、鬼ヶ島はKOCで優勝することになっている、と豪語するのだった。90%の確率で優勝する、とのこと。それはゲッターズ飯田に大川原の運勢が今年の秋から冬にかけて恐ろしく良いと言われたことが起因するのだとか。
すでに野田和田を集めて「優勝後が大切だ」と言い聞かせた、と言っていた。80%の確立で2月くらいからレギュラー番組も始まる。そのタイトルは『レッツゴー鬼ヶ島』。『レツ鬼』の第1回目のゲストとしてLLRを呼んでくれるらしい。
「金曜日に収録なので空けておいてね」ということだった。
万が一KOCの優勝ができなかったとしてもプライベートレッツゴー鬼ヶ島が開催されるらしい。
大川原は大分事前に何を話そうか決めてきたんだろうな、と思った。とても面白かったけれど、掛け合いというよりは大川原がエピソードを話す、というテイストだった。


鈴木(ドランクドラゴン)
鈴木はまず、「福田くんはさ、楽屋で“以前東京大吾組vs鬼ヶ島軍団のときに1回ご一緒させていただいて…今日はよろしくお願いします”なんて気さくに挨拶してくれてさ……僕そういう人シャットダウンしちゃう。ダメ。」と言っていた。福田は「褒められるのかと思いましたよ!」と驚くのだった。
するとさらに「なんか楽屋のすみっこで、誰とも話さないで本読んで暗くしてる、キ○ガイみたいな伊藤のほうへ行っちゃう」鬱病みたいな人としか仲良くならない、とのこと。
鈴木は誰と仲が良いのか?人力舎には矢作や渡部や塚地など明るく後輩とも仲の良い先輩がいるが、そういう人達とは誰ともつるまない、とのこと。
唯一大川原とは仲が良いが、鬼ヶ島はそういう楽屋のすみにいる鬱病みたいな連中(鈴木や児嶋など)のところへ「僕達がいますよ!」とすり寄ってきて仲良くなるのが上手いやつらだ、とヒドイことを言うのだった。
そんな鈴木だったが、自分のことは良く見られていたいようで、福田に自分の印象を尋ねるのだった。福田は「給料折半の人というイメージ」と答えていた。
めくるめく話の展開で、流れがまったく思い出せないけれど、
「人は誰でも生まれたときは主人公だけど、小学校中学校高校ときて、はねるのとびらで完全にはしっこへ追いやられた」
LLRでは福田くんは顔、悪い方だよね?」
「伊藤くんのくすんだ色の服」
など可笑しい発言をたくさんしていた。
妙に伊藤に肩入れしているため、福田に無理やり伊藤のよいところを言わせようとしていた。
福田がいつものように「体力があるところ」と答えると、そんなの言われても全然嬉しくない、もっと良いところを言え、と強要するのだった。
最終的にお客さん1人に伊藤のよいところを聞いてその答えを福田が当てるというゲームに展開。「外れたら“小躍り”ね」と勝手に罰ゲームまで決めていた。
福田の解答の候補は「やさしい」「聞き上手」「ツッコミが上手い」で、ミリオネア風にクイズを出す鈴木に「オーディエンス使っていいですか?」と会場から拍手をしてもらいのヒントとするのだった。
そして「聞き上手」を解答とするも、お客さんは「福田に優しい」と答えており、不正解。福田が“小躍り”することに。その“小躍り”を見ながら鈴木は舞台を去っていた。
本当に可笑しくて、ずーっとゲラゲラ笑いながら見た。今回の鈴木を見ていると、よく知らない伊藤の話しをして会場の空気をつかむなど、計り知れない力があるなあ、と思うのだった。


伊藤(LLR)
散々伊藤の話しが出たあとに自分の出番だったので、「このあとかよ〜」と言いながら出てきた。
すると福田は「ちょっとトイレ行ってくるから…」と言って舞台を去るのだった。伊藤は「トイレ我慢しながら小躍りしてたんですね」とバカにしていた。その間、その前の鈴木のクイズで「ツッコミが上手い」に会場の拍手が少なかったことから、「みなさん僕のツッコミ下手だと思ってるんですね。まあ自分でも上手いと思ってないですけど。ツッコミってなんなのかよく分からないですよね?」とニヤニヤしながら話していた。
福田が戻ってきてからも鈴木の話し。「鈴木さんいつの間にオレにあんなに肩入れしたんだろ。一言もしゃべってないのに…楽屋でも伊藤くんと仲良くなれそうって言ってきて」と不思議がるのだった。
伊藤は紺色のシャツを着ていたが、それを「くすんだ色」と言っていた鈴木の目が曇っているとしか思えない、などと話していた。話したこともないのに、鈴木の中で伊藤は鬱病だし、キ○ガイとなっていることに、2人で笑うのだった。
そして、鈴木はライパッチ田中と同じ種類だということを言っていて、すごくわかるなあ、と思った。
伊藤が出てきて福田は本当に一休みといった感じで、いつものように2人してゲストをほんのりバカにしながら話すのが面白かった。


虻川(北陽)
虻川は出てきてそうそう、「なんか、オシャレしてきちゃって」と異常に自分がおしゃれしてきたことを恥じるのだった。
「おしゃれじゃないイメージもないですし…」と福田が投げやりに言っていた。
虻川はソフトボールが得意だという話しから、最近家でカービーダンスをしている、という話しへ。汗だくになるので、全裸で行うとのこと。しかし、旦那が帰って来る時間とかち合うことが多く、ひやひやしながらダンスしている、と悩むのだった。
これまでモテない人生を送ってきたので、出来るだけ旦那には女としてみてもらいたい、だから裸を見せたくない、とのこと。
どんなにモテなかったかというと、2年くらい付き合った人にお金をとられるくらいだった、と言うのだった。
どうも彼氏が浮気しているようだ、と感じ、証拠はなかったが「ちょっと私に隠してることあるでしょ」とあたかも証拠をつかんでいるかのようにカマをかけると、「一生かけて返すから…」と言われた。思いもよらない答えに、「え?」となったが、わかっているフリをして「返してよね」などといってその日は別れた。そして自分の部屋の給料入れ確かめるとお金がなんにも無かったのだとか。
その話しを聞いて爆笑しながら福田が「話し上手いっすね」と言っていたのが印象的である。
そんな不遇な毎日を送っていて、やっとつかんだ幸せなので、旦那と風呂に一緒に入って、自分の胸で背中を洗ってあげたりしたい、という虻川だった。福田それを聞いて、「それ、ただの風俗ですから…」と言っていたが、どうしたら実行できるか入れ知恵をするのだった。
旦那が1人で風呂に入って髪を洗っているときを狙って侵入し背後から行動すればいい、とのこと。虻川がそれだと自分の体が(濡れていなくて)カッサカサだから…、と逡巡するも、福田は「それだったら台所で体を濡らしてから入ってください」と更なる方法を授けていた。その結果がどうなったか福田に報告する、ということで終了していた。
虻川の天真爛漫なトークとそれをゲラゲラ笑いながら相変わらずバカにしつつ促す福田のやり取りがとても可笑しくて、是非また見たい。報告ライブを開催して欲しいと思った。


野田(鬼ヶ島)
野田は「なんでオレが最後なんだよー」と言いながらオロオロするのだった。福田に「野田さんの後なんて誰も出れません」と言われるも、まったく落ち着かず、変な顔をしたり、飲み物でむせたりしていた。むせるのを見て福田が「野田さん赤ちゃんなんですか?」と言っていたのが可笑しかった。
福田は、何を話すにも困り顔をする野田に「顔やめてください」とぴしゃりと言って、トークを始めるのだった。
普段誰と仲が良いのか、と福田が尋ねると、「大川原…」と答える野田。友達が少なくて、なんだかんだで大川原といるらしい。
誰かと飲みに行っても気を使ってしまい、その人を楽しませようとするあまり下手なトークをして、その人もろとも「トークの地獄に一緒に落としちゃう」と悩むのだった。
福田はそんなの飲んでるときに誰かを楽しませようとしなくていいんですよ、とアドバイス。「面白くなくていいので好きなものの話してみてください。」と言われ、一生懸命ももいろクローバーの話をしていた。新宿でゲリラライブを見た、だとか、ももクロの車を自転車で追いかけただとか…。
一通り話し終わると、福田が「できるじゃないですか!正直全然面白くなかったですけど!」と褒めているのかけなしているのかわからない感想を言ったのだが、「福ちゃーん!」と言って、すっかり福田に懐く野田だった。
一緒に何か食べに行こうということになり、「野田さん何が好きですか?」と福田が聞くと、「たこ焼き!」と答える野田。
その一緒に食べにいくものとして微妙なそのチョイスに福田はニヤニヤするのだった。銀だこが好きだという野田に、新宿にも銀だこではなくて、美味しいたこ焼き屋があるから一緒に行こうと言う福田。
野田がウキウキしながら「そこ何味?」と聞くも、「選べます」と冷静に答える福田だった。
福田「野田さんは何味が好きなんですか?」
野田「醤油…」
福田「醤油味が好きなんですね?」
野田「そーっす!」
という会話になって福田が椅子から崩れ落ちていた。
野田とはきっちりしたトークよりもこうやってキャラクターをいじったほうが面白い、ということを福田がしっかり把握して話しを進めており、感心した。そして本当に野田は赤ちゃんのようだ、と思った。


本当にものすごく面白い回でとても楽しかった。
鬼ヶ島軍団の個々の面白さが素晴らしく、福田も一緒に爆笑しながら聞いていた。あまり親しくないゲストだと表面のおべんちゃらだけですまされるのかと思ったら、深い話しではないのに、それぞれの色が出る内容になっていた。鬼ヶ島軍団自体が面白いのはもちろんとして、福田のその人の面白いところを瞬時に探し当てる嗅覚のすごさを感じるのだった。相手に応じて話し方(というか会話の手法)を変える人だな、というのは前々から感じていたが、こうやって親しくない人達にたいしてもそういうことができるのか!すごいな…
またLLR鬼ヶ島軍団とトークをして欲しいなー!あー面白かった!

*1:和田の頃は校長がいいかげんで、10万くらいしか払っていないらしいが現在は、その所為できっちり20万払わないといけない規則になった、とのこと