東京吉本若手漫才協会本公演 2012.1.26

東京吉本若手漫才協会本公演へいってきた。今回は恵比寿エコー劇場で開催。このくらいの規模*1だと大体満席になる。
今回のテーマは「ご当地」だった。これまではオープニングのわちゃわちゃが長すぎて、お客さんにも出演者にも不評だったということで、ロシモンだけしか出ずに、出演者紹介をしていた。オープニングがすっきりするのは大歓迎だが、ロシモンだけで15分あまりはちょっとキツイ気もする…。ロシモンだけしか出ないなら更に短くしていただきたい…な…
以下ネタの感想


天狗『神戸』
神戸出身の2人がオススメスポットを紹介するのだが、川田の言うスポットは皆ビミョウで…、というネタだった。天狗のネタでは、これのように2人の会話によって進んでいくもののほうが好き。全体的にこういう感じのネタが多かったので、1番最初でなかったら印象が薄かったような気もする。


えんにち『埼玉』
“ださいたま”だという望月の意見から、アイパーが「埼玉いいところですよね?」と会場に語りかけるも反応を得られずにした表情が可笑しくて可笑しくてたまらなかった。


若月『愛知』
愛知のご当地キャラがいまひとつ、ということで、新たなご当地キャラを考えるネタだった。他のコンビのネタと違うし、遼の考える突飛なキャラクターが良くて、とても面白かった。このネタはどこで披露しても面白そうだと思った。


エリートヤンキー『福井』
お互いの出身県(橘は茨城、西島は福井)の有名なものを言い合うも、福井には何もない…、というネタだった。なんとなく…比べるのが「茨城」というのはビミョウな気がした。本当の出身地なのだから仕方がないか…あはは!あと、昔エリヤンのネタを見ると感じていた「演技が下手だな…」というのを久しぶりに感じた。


井下好井ひらかたパーク
ひらかたパークというのは面白いところなのだな、というのがよくわかった。例に出されるひらかたパークの小ネタが全部面白かった。あれは大阪の人はみんな知っているのかな?


デスペラード『イラン』
序盤のイランという国の紹介が文字化できないくらいブラックでゲラゲラ笑った。もう…完全に本ネタでとても面白かった。貫禄すら感じた…。


ゆったり感『埼玉と徳島』
どちらが良い県か言い合って比べていた。撮影されたドラマのところが面白かった。


タモンズ『神戸』
神戸の良いところを言おうとしているのに、どうも安部が横浜の方を好きらしい…というネタで、安部のとぼけた感じがとても可笑しかった。大波は恐ろしく口が悪く、若干ひくほどだった。聞いてすっきりする口悪ワードと、ドヨーンとなる口悪ワードは紙一重だな、と思った。


トレンディエンジェル秋葉原
「もはや秋葉原に住みたい」というたかしが、ほぼボケだった。役割分担は普段と逆でも、斎藤はとにかくふざけていた。替え歌の部分は本当になんのひねりもないハゲボケで、ともすればおざなりに感じるかもしれないほどだったが、「すみません。そのままで」という斎藤の一言が入るだけで、また新たな笑いが…。こういう巻き返し方がトレンディエンジェルって面白いよね!と思った。
私はスベった後の言い訳がネタに入っているのがあまり好きではないはずなのに…トレンディエンジェルなら面白い…。それだけじゃない一発で笑えるきらめくワードもたくさん入っているからかな?


囲碁将棋『神奈川』
茅ヶ崎とサザンの関係を話したり、家系ラーメンを音楽風に言ったり、京急神奈川駅についてディスったりしていた。一つ一つのセレクトがとても面白くて、さすがだなぁ、と思った。ただ、横浜在住の自分としては、序盤に出てきた「ダイヤモンドビル」という単語がわからなくて悔しかった。どこ…?


LLR『山手線』
山手線に品川駅と田町駅の間に新しい駅ができるがそんなものいらないだろう、ということで山手線の駅を福田の思うように再編成しよう、というネタだった。
これはツモルハナシだったろうか?と思うほど立ち話感のあるネタだった。いらない駅などは「うんうん」と納得するし、「え?そんなこと考える?」という意外性のある意見もあって、素晴らしいと思った。とても面白かった。


ロシアンモンキー『大阪』
ブギーマンの大阪の街という有名なレゲエソングがあり「これは大阪でないと成り立たない歌だ」と言って、他の県のことをその歌に乗せて歌うが「ほら合わないでしょ?」というネタだった。大阪のことを歌った歌なのだから、他の県が合わないのは当たり前なのでは…などと考えてしまう…私のいつもの悪い癖が…。しかし、序盤のフリートークのような部分は毎回面白いな、と思う。


今回は、その地に行った際に他のコンビがそのネタを使ってもよい、という話だったけれど、そういうフレキシブルさがあるネタはなく、どのネタも他のコンビがやったら面白くないだろうな、と思った。そもそもその地を紹介する要素が強いネタが多かったので、ご当地で今回のネタをしても意味がないような…。やはり「今回のライブでウケたい」という気持ちが強くなるのだろうな、と思った。
しかし、今回はいままでのテーマよりも逃げ道が少なかったというか、このライブにありがちな、なんとなくさわりだけテーマに沿うが、大半は普段の自分たちの形にもっていく、というコンビがおらず、がっつりとテーマ通りになっていたのが面白かった。だから似通ってしまう部分はあったけれど、とても満足した。

*1:大体モリエールと同じくらいの大きさだと思う