福田がしゃべる 2012.11.18

福田がしゃべるにいってきた。
今回が10回目ということで、そんなにやっているかなぁ…というのと、まだ10回なのか…というのと両方感じる。
今回も例によってオープニングは鼻歌で登場する福田だった。サカナクションの「僕と花」。「『僕の目を1つあげましょう。だからあなたの目をください』ってどういう意味?B'zの“今夜月の見える丘で”みたいなね。『どうにかして君の中入っていて』ってどういう意味だよ。」と今回のライブの趣旨と全く関係のないB'zの悪口を言いながら始めるので可笑しかった。

緊張しているという椎橋が「あんまり話さないから…」と言いかけると、福田は「またぁ。そうやって普段はおとなしいです、みたいに見せようとして、楽屋では“椎橋御殿”やってるじゃないっすかー」と言うのだった。椎橋は「真逆でしょ」と苦笑していた。
そこから、色々な人と気軽に話すにはどうしたらよいか、という相談に。椎橋から見ると楽屋でもいつもしゃべっている福田。
福田いわく、自分はどこのグループにも属していない。楽屋でそれぞれがグループになって話している真ん中にポジショニングして、話しが盛り上がっているところに混じるのだとか。
「話したくない人とは話さなくていい。話さなければいけないと思うから、辛いんだ」と諭すのだった。どうしても興味のない人と話す場合は、その人のことを好きだと思い込む。好きな人のことは知りたいから、質問がたくさん出てくるはずだと、実践的なことを言っていた。
椎橋は戦隊モノが大好きだということで、福田にも勧めていた。最もオススメなのは「電王」。福田は多少見たことがあるが、自分が好きに慣れるかどうかには疑いをもっているようだった。幼い頃に福田は兄とサンバルカン(?)に出てくるパンサーイエローごっこをしていた、と話していた。穴を掘って地中にもぐるワザがあり、それを布団にもぐるときにやっていたと。
なんという子供らしいエピソード……。
椎橋が「それ、一緒にやりましょう!」と言って、福田に「なんでお前とやらなきゃならないんだよ。一緒に寝ることになる」と言われていて可笑しかった。
また、椎橋はビジュアル系バンドをやっていたからバンドを組みたいと話していた。福田が自分もやりたい、ベースをやりたい、絶対誘ってくれ、と頼んでいたが、椎橋に「でも僕結構うるさいですよ」と言うと逡巡するのだった。
椎橋のような人がゲストでくると、こういう相談のような内容になることが多い気がする。福田の言うことは大体同じだけれど、そういう風に説明できるということは、本当にそう考えて行動しているんだろうな、と思った。サバイバル術かなー

  • タモンズ大波

大波は出てくるなり福田を褒め称えるのだった。緊張しているという大波に、福田が「そんなわけがない。さんまさんの前でも話しているだから」とからかうと、大波は「あんなの魚でしょ?」と口が悪いのだった。
大波はNSCを出たばかりの時、あまりにも舞台でウケないので、芸人を辞めようかと思っていたと話すのだった。安部と話して1年は続けることにし、その間、劇場のライブを見まくった。そして、劇場でウケている芸人、神5を決めたとのこと。
その神5の中に福田が入っている。芸人として初めて尊敬した人だから、今日のような場は、まるで初体験の相手と話しているようだ、と言うのだった。
福田は「そこまで言われるとイジられている気がする…」と嬉しそうに笑っていた。神5は、福田(トーク)、囲碁将棋(ネタ)、佐藤大(人間として)、中村、林、とのこと。
福田も1年目のときにルミネのゴングショーで1度も勝つことができず、どうしてだろうと悩んでいた。そんな時、見たくもなかったが、パンクブーブーのネタを見る機会があって、それを見たら、漫才がデータとして、頭に入ってきて、「こうやればいいんだ」と分かったとのこと。次からそのようにネタをやったら、勝てるようになった、と話すのだった。
こう感じることができた福田をスゴイと思うし、それだけ、当時から完成された形を持っていたパンクブーブーの素晴らしさってどんだけだよ!と思った。
当時は福田もルミネのネタライブを毎日見ていた。そこで面白いと思っていた神3はパンクブーブータカアンドトシチャイルドマシーン。竹内と「ものすごく面白いけど、売れないだろうな」と話していたが、今はみんなすごい。だから、1年目の芸人が面白いと分かるような芸人はみんな売れる、ということは…自分たちも…ということが言いたかったのだ!と言って大波に「長かったですね」と言われていた。
また大波は福田に特殊能力があるとも話していた。大抵の人は、話しをする前に、着地点を決めていく。でも福田はどこにでも着地できると。飛行機に例えるなら、普通の人は羽田空港と決めたら、羽田空港にしか着陸できないが、福田は途中なんらかのトラブルがあっても羽田から成田に変更して着陸できると言うのだった。
これ、すごくわかるなー!!
「まあ、みんなそうじゃないの?」と福田は嬉しそうにしていた。
大波は福田のようになりたいのだろうな、と思った。しかし、実は大波の方が活躍する気がする…とも思った。大波の言うように福田の特殊能力は、本当にすごいと思うのだけれど、それは逆に決まったところに着地するのは苦手なんじゃないかな?と…。最初から決めていた場所にしっかり着地できる人のほうが最終的には強い気がするのだった。福田は本当に面白いんだけれど……
なんとなく、私は始まる前は大波はエピソードトークを持ってくるに違いない、と思っていた。でも福田がしゃべるはそれをしてしまうとあまり面白くないと思っていて、でも大波はしっかり福田がしゃべる仕様の話題だったので、なんだか見直す気持ちになった。というか、悔しい気持ちになった。なんなんだ…大波売れるんだろうな…

ジューシーズは喧嘩することがあるのか?と福田が問うと、1年に1回くらいあると松橋は言うのだった。喧嘩するのは必ず松橋と赤羽。赤羽はネタで必要なボケ口調などをすぐに忘れてしまうため、松橋が注意すると逆に怒る、と言っていた。児玉は一切仲裁しない。
LLRは喧嘩しないんですか?と松橋が尋ねると、福田は「しないねー」と答えていた。松橋は、それではダメだと主張するのだった。次に売れるのはLLRのはずなのに、伊藤がダメだと。
「あとは伊藤さんだけです!!福田さんは後輩の面倒もみるし、先輩ともやりあえるし、もう準備万端。でも伊藤さんの準備がまだなんですよ」
例えば伊藤のどういうところを直せばいいのか福田が尋ねると、松橋は、「テレビに出始めたら芸暦が長くても若手として扱われるんです。だから見た目も若い方がよい、それなのに伊藤さんはは太ってさ!口だけじゃなくて、カラダまでモチモチして!お父さんみたいなキャラじゃダメなんですよ!」と主張していた。
松橋は実際に伊藤によく訴えるらしく、「次はアームさんかLLRさんの番ですよ!」と言ったら「でもラフコンさんとかもいるし…」と答えられ、「……伊藤!!!(大声)」と更にエキサイトするのだった。
売れるためのバスがあるのだと例えていた。みんなバス停で並んでいる。バスには種類があって、例えば、ジューシーズは333というバスに乗れたが、あとの2組が途中で電車に乗り換え、さらにパンサーはしゃべくり007という飛行機に乗り込んでしまったと。しずるはんにゃフルポンはちょうどバス停の先頭に並んだところで、高速バスがやってきて乗り込めた。
LLRは現在、みんなが並んでいる普通のバス停の1番前に並んでいる状態。次にバスが来たら乗れるのだが、如何せんバスが明治通りで渋滞にハマってなかなか来ない、と言っていた。わはは!
松橋はまた、7期生は責任感がない、とも言っていた。下を引っ張っていく世代になってきているのに、自分たちは関係ないような顔をしている、LLRや竹内がMCをして引っ張らないといけないのだ、と主張するのだった。
松橋の指摘はとても分かりやすくて、LLRのファンとしては、普段からヤキモキしていることをぶつけてくれてすっきりするのだった。しかし松橋による伊藤へのダメだしを聞く福田は、我関せずといった感じで「じゃあ松橋頼むよー。伊藤に言ってやってー」などと言っていたが、松橋はそうじゃなくて、福田から伊藤に言って欲しかったんじゃないのかなー、というか、ファンもそう思う…

桑原が座るや否や、「お前は犬でも探しとけばいいんだよ」と福田は憎まれ口をたたいていた。先日、飼い犬が行方不明になった桑原がツイッターで捜索を呼びかけたことに対して、「そんなのは意味がない」と一刀両断していた。
犬なんて逃げても帰ってくるし、いなくなる方がおかしいのだと福田は主張し、桑原は、自分だったら逃がさないけれど、彼女が店の前につないで10分ほど目を離したら、いなくなっていたのだ、と事情を話すのだった。
それを聞いた福田は、先日桑原とカードゲームをしているときのことを思い出すのだった。「彼女から電話があって、そのときにリードを離して犬が逃げたって言ってたよな?……犬が逃げるのはいつもお前のいないとき、彼女と犬だけのとき……ということを考えると…彼女が逃がしてるな!」
桑原はそんなことはない!と動揺していたが、実は彼女が連れているときに犬が逃げたのが2回だけではないということが判明し、もう見ているこちらとしては、彼女が犬を逃がしているとしか考えられなくなるのだった。福田の洞察力が冴え渡っていた。
基本的に彼女のことを語る桑原が気に入らない様子の福田。「見せつけている」と言うのだった。桑原は「彼女に嫉妬しないでよ」と言っていたが、これに関しては、福田がどういう感情なのかがまったく理解できないので、よく分からないなーと思いながら聞いた。
なんとなく、よく見る組み合わせなので、大変失礼なことに「休み時間だな」と思っていたのに、桑原の彼女をいぶかるという素晴らしい展開になってとても面白かった。あの展開はすごいなぁ!!

松橋に散々言われた伊藤にダイエットを勧める福田。伊藤もダイエットしようとしているが、できないと言うのだった。一日一食にしている伊藤は、夜たんまり食べる。福田に「昼にすればいいじゃん」と言われると、「でも一日一食ならいいんだって」
晩飯食べた後に先輩に誘われると断れない、何にも食べないでいることはできない、走ろうと思った日に喘息になった、など…言い訳の嵐なのだった。福田に提案されると「うん。そうそう」と分かっていた返事をするが、実行はしないという…。本当にダメなヤツなのだった。
福田は先日高校の同級生と会ったときに、「伊藤は本当にクズだからな」と言われて、自分は伊藤はクズだと昔から分かっていたはずだったが、芸人になってみんなに「伊藤ちゃんはいいやつだ、とか、まじめだ」とか言われているのを聞いて、その福田の思うクズ度が下ってたことを思い知ったと言うのだった。「そうだ、伊藤はドクズなんだった!」
伊藤はそれに対して、まったく反論はないようで、「昔、校長先生が『努力しない人間は何者にもなれない』って話したときに、友達全員がオレのこと思い浮かべたって言ってたもんな」とニヤニヤするのだった。
伊藤の分かっているけどできないという気持ちが痛いほど理解できて、そして、自分でもダメなヤツだと思っていることも分かって、自分と同じだなんて、伊藤はなんて一般人なんだ。と思った。芸人という特殊な職業をしていて、そういう一般的な感覚をいつまでも持っている伊藤は、むしろ気持ちが悪いとも思った。

まさよしと福田は芸暦こそ違うが、同い年。だから友達のようだ、とまさよしは言うのだった。ただ、先日2人でお笑いの話をしていて、まさよしが「もっと漫才だけじゃなくて、他のこともやっていこうかな?」と話したところ、福田が「まさよしさんから漫才とったら、ただの六本木の熊ですよ」と言われたのはさすがにヒドイと笑うのだった。
まさよしは、六本木出身だし、中学からDJやってるし、弟子だし、特徴がたくさんあると福田。
今いくよくるよの弟子ということは島田一門、最後の系譜。「じゃあ、僕らデンさんの弟子なんで…最後の…」と福田が言って、まさよしは「にいちゃんのこと師匠って呼ぶのやめてくんない!」と怒っていた。本物の師匠がいる前でデンペーのことを「師匠」と呼ぶ福田や大にハラハラするのだとか。
まさよしは最近エアPVにハマっている。道端でiPodを聞きながら、自分なりのPVを想像して、カラダを動かすのだとか。最後は福田にBOY MEETS GIRLのエアPVをやらせて帰っていった。
内容は特にすごく面白いことを言っているわけではないのに、まさよしの話しは「ココで笑えばいい」というのが、とても分かりやすくて、笑いやすいのだった。そういうのって、すごいなー

福田が33歳と聞いて驚いていた。自分と2歳しか違わない。AGEAGELIVEのMCをしていたときも、自分より年上の若手がいて、ヘンな気持ちになったとのこと。
若手の高齢化が進んで、昔はコンパばかりしていたのに、楽屋でも白髪染めの話や子供の話ばかりだ、と福田が嘆くのだった。
松田は離婚後やることがなく、家で棒立ちで10分くらい動かないことがあると話すのだった。とはいえ、若い女の子と飲みにいくと、ベルトがダサいなどと言われて堪えられなくなり、「お前の顔のほうがダサいわ」と言ってしまったとのこと。
福田も年齢には勝てず「昔かあちゃんカウントダウンTV見て、全部同じ曲に聞こえるって言ってて、ヤバイなこいつ、と思っていたけど、この間カウントダウンTV見たら、全部同じ曲に聴こえた」と言うのだった。松田も「そうそう!若い女の子は全部同じ顔に見えるだろ?渋谷に行くと、全員西野カナに見える」、福田
西野カナ西野カナ西野カナ加藤ミリヤ西野カナ」、松田「加藤ミリヤは特徴あるから、覚えるんだよな」、「ブスが化粧すると加藤ミリヤですね」
最新の情報を取り入れていかないと、ウケなくなる。福田もウケるという勝算があって言った発言が全くウケないことが最近はあると嘆いていた。その言葉自体を知らない若いお客さんが多いのだとか。松田もトシちゃんの「メシ食ったか?」というモノマネをしても、会場がうんともすんともいわず、ショックを受けた。「オレが普通に『腹減ったか?』って聞いてるだけになった」
こういうことから、「松田さんに女の子を紹介する、という名目で若い子と飲んで情報収集する会を開きましょう」と福田が提案して、なんとなく乗り気でない松田が、しぶしぶ「うーん」と言って終わっていた。
なんというか…老いについて、身につまされるご意見の数々だった。お笑い芸人は老若男女にわかることをしなければならないんだなー大変だ。


今回の福田がしゃべるもとても面白かった。
福田は、人によって切り込み方を変えるので、全員おもしろいのだった。また、それぞれが持っている鉄板トークみたいなものではないものが見られるのが、福田がしゃべるの良いところだと思った。